2008年5月13日火曜日

『グッバイラヴタウン』特集3

特集三回目は、「くるり主催『みやこ音楽 V.A.』に収録され好評を博した「シャボン玉飛ばない」入魂の新録収録」についてディグディグしましょう。



僕は無類の料理好きであり、旅の道中、お世話になった家では、家事全般を僕が担当させてくれと頼み込むほどである(今も実は、家事の合間にこれを書いている)。

どんな料理でもするが、なかでもパスタは、パスタという素材に絡めるソースに一手間加えることで、季節や好みでバリエーションを無限に広げることができるので、とにかく作るのが好きである。

これは、曲の再録に似ている。
「シャボン玉飛ばない」という素材を、編曲というソースでもって風味良く味付けしていく感覚。

「みやこ音楽」に収録された「シャボン玉飛ばない」は四年前の作品で、僕はパブリックに音楽を始めて間もないころだった。同じコックが作るなら、場数と経験を踏んだコックのつくる料理の方がうまいように、曲も、四年間で場数と経験を重ねたミュージシャンが演奏する方がよいだろう。

今回の「シャボン玉飛ばない」は、ピアノうへいとガチンコで録音した。一発録りで、集中力を高めて、ごまかしのきかない状況で録音する。僕とうへいは、これまでものすごい数のセッションを重ねてきた(ただし、「シャボン玉飛ばない」を演奏したことはほとんどない.僕たちは常に偶然と必然の織り成す奇跡の音楽を追い求めているのだ)。その成果が、今回の録音に出ていると思う。

実にいい。
僕の考えてきた、また目指してきたバンドサウンドが出ていると思う。
もちろん、一発OKであった。



さて、『みやこ音楽 V.A.』は、ノイズマッカートニーレコードという皆さんご存知くるりの主催するレーベルから出版された、京都で活動するアーティストがたくさん収録されている、コンピレーションアルバムである。

一地方都市のコンピレーションが、全国流通に乗り、ある程度、きちんと売れ、きちんと評価される。これは、百パーセント、くるりが素晴らしいからだ。タモリ倶楽部に出演するような著名なアーティストが、率先して、地元だからだろうがなんだろうが、そういった企画版を出版して世に問うているわけであるから、これはもうほんとに素晴らしい所業であると言わねばならない。

今でも、ライブをやると、このコンピレーションが縁で観に来てくださる方がいる。本当にありがたいことだ。





やりいかと水菜のシャキシャキパスタ

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