あっさり透きとおった純度の高い汁をすすりつつ、だからこそ香りが一層効いた春菊を麺と共に頬張りながら、ここまでの道のりを振り返り、流れに身を任せてしまったことがよくなかったのだと気がついた。あまりに主張が少なかったのである。強すぎる主張はうるさいだけだが、要はこのラーメンのように、あっさりしつつも、アクセントの効いたやり方でもって流れに入らねばならなかったではないだろうか。
帰りは、そのことを胸に、流れに入る。すると、一見他者を寄せ付けなく見える人の流れも、ある程度の主張をもっていけば、高いレベルでの譲り合いが各所で発生していることがわかるのだった。まさに大阪ならではの強さと速さを兼ね備えた純度の高いコミュニケーションと言える。大阪の面白さの一端を垣間見た気になり、帰りはずいぶんとスムーズに駅まで戻れたのであった。
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昨晩はゲストハウス由苑でのライブに御来場頂き誠にありがとうございました。ステージは、久し振りの「下界」ということもあり、はじめは何をどうしていいのやら、ひどい有様でしたが、みなさんのあたたかい空気に支えられてなんとか立ち直ることができました。深く感謝します。ぼくはこのあと、古巣京都に入り、新作のミックス作業に明け暮れます。と書いていたらもう京都に着きました。近いもんだね。
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