2010年5月8日土曜日

音をあつめて22 No.029 樋橋の落水

今回の音風景は・・・

千葉県北総(ほくそう)の小江戸と呼ばれる佐原(さわら)にあるという「樋橋の落水」であります。

この樋橋は、江戸時代の初期に灌漑用水を送るために作られたもので、もともとは人が渡るためのものでなく用水橋だったようです。橋自体が大きな(link:wikipadia)で作られていたたため、樋橋(とよはし)と名付けられたようですが、水の多いときにはジャージャーと水が流れ出していたため、「ジャージャー橋」とも呼ばれていたそうです。

現在は水路として使われているのではなく、観光資源として定期的に水を流しているようですから、まあ、音あつめ魂は少し萎え気味ですが、そこはそういうこともあるだろうとなんとか気を取り直して。



ちなみに、今回は初めて、このブログ上で「共に音を集めようではないか」と呼びかけまして、その結果、集まってくれた人の数、なんと人(苦笑)

(ほんとは他にも何人かが応募してくれましたが、都合がつかずじまいでした。またやるので次回も懲りずに声をあげてください)

そして直接に誘ったもう一人と合わせて、計三人での道中の予定だったのですが、決行日当日の朝、最初に応募してくれた方が体調不良で不参加、との報を受けるや、そのショックで思わず中止宣言をしてしまったが故に、もう1人は二度寝の快楽を貪り続け、やはり行こうと思い直したところで連絡取れず後の祭り、結局わたくし独りで行ったのでありました(寂泣)


ま、いいんです。
いいんですよ・・・

♪私は独り風景でありたい

って自分でも歌ってるし・・・(from 千年紀残暑)





気を取り直してレポートであります。
ちなみに今回から、写真や動画はiPhone3GSで録ったものになりますから今までとは違って大幅パワーアップ(の予感)。


音あつめ当日はご覧のように晴れ晴れとした気持ちのよい日。


暖簾のかかったJR佐原駅を降りて駅員さんに道を訊き、ぽくぽく道を歩くこと10分、樋橋がかかっているという小野川にやってきた。

駅員さんによれば「よくテレビにも出る」そうで、しなだれた柳が水面にかかり、なかなか風情のある川。


この小野川は利根川の支流で、江戸時代には水運の道脈としてたいそう栄えたそうな。そのためここら一帯には歴史的な建造物が多い。


で、この小野川を南下すること5分、目的の樋橋が見えて来た。




そして、これが、日本音風景100選にも選ばれた音を出す、樋橋である!!!





そのたもとには、しっかり音風景100選のことが書かれていた。


着いた時間はちょうど放水が終わった時間だったので、橋のたもとから出ている川下りのおじちゃんおばちゃんと談笑。




仕事に行ってしまわれた(川下りは大人1200円、子供600円、所要時間25分)。


まだ時間があるので、橋のすぐ横にある伊能忠敬が幼少期に過ごしたという旧宅を見学(無料)。



まったくの余談だが、不屈の鉄人・伊能忠敬が眠っている浅草稲荷町の源空寺には、母方の祖母も眠っているため元より親近感がある。物思いに耽る。有意義な時間だった。


外に出て、まだかなあとぶらぶらしていると、なんの予告もなく唐突に放水が始まり、慌ててカメラを回した。


というわけで、お待たせしました。
それでは、日本音風景100選に選ばれた、樋橋の落水の音をお聴きください。



放水は七分間ほど続くそうです。




さて、いかがでしたでしょうか、今回の音風景。
何が違うって、画像が違いますね。
今までの動画は「なにが映ってるのかわからない」「モザイク処理してんのか」「見る気がしない」と散々な言われようでしたが、iPhoneになってここまでよくなるとは。しかもiPhoneは、ustreamによる生放送までできるというのだから、いずれは、音をあつめての生中継もやってみたいと思ってます。


と帰りの道中、独り寂しく盛り上がりました。


[音風景データ]
千葉県/香取市 樋橋の落水
採取難度★☆☆☆☆
日中ならば、30分ごとに放水しているため、簡単に聴くことができる。

[音をあつめてとは...]
1996年当時に、環境庁(現環境省)が定めた「日本の音風景100選」を、ツアーがてらすべて聴いてみようという企画。

詳しくはコチラ。
企画紹介「音をあつめて」

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

誰も応募がなかったんですね、分かります。

kazehakase さんのコメント...

匿名さんへ
あったんだって!
でも、結局独りだったんだって!
嘘じゃないんだ、嘘じゃ・・・