2010年5月18日火曜日

SOMETHING OF MUSIC特集 楽曲解説

1.あなたのコーヒー
鳥取の鹿野にあるとあるカフェで飲んだコーヒーの美味しさに感動してつくった。もとより今作の導入として意識的に作成。ウクレレで演奏。

2.千年紀残暑
童謡「大きな栗の木の下で」を歌う双子の姪たちの様子に触発されてつくった。しかし主人公は老い先短い老人。長年連れ添った連れ合いに先立たれて、生きる気力も湧かないが、ミレニアムらしいというので、いっちょ旅行にでも行って、どうせなら、昔愛を語ったあの栗の木の下で、先に逝ったお前の元に俺も逝くぜベイベー、というたいへん前のめりな愛の歌。Aメロ、Bメロ、サビ、すべて同じコードでつくった。

3.you gatta hanauta
温泉と海と坂道の街、熱海をうたった曲。夕方、熱海の坂道を上りながら鼻歌を元につくった。もともとゆったりしたレゲエにしたかったが、やっているうちに何故か「楽しげな海賊」のイメージでつくっており、予定とは若干違う仕上がりに。だが楽しい感じに仕上ったので結果オーライ。

4.intermission 午後
インスト。旅の道中、ただぽろぽろギターをつま弾くことがある。そのなかで気に入ったフレーズを、気持ちのいい午後に、なんとなく録音した。後半背後に流れるメロディは「春の小川」。なぜかというと、なんとなく聴こえたので。

5.どうやら
ガケ書房店長山下賢二氏に詞作を依頼して、できあがった詞を読みながら情景をイメージして書いた。人が書いた詞に曲をつけるのは好きだ。関係性が滲み出る。結果、M7[メジャーセブン]がほとんど入らない曲に。だからこそ唯一でてくるサビ冒頭のM7が効く。メロディー、実にいいと思う。このメロに至るまで、OKを三回ボツった。

6.初恋
言わずとしれた島崎藤村の「初恋」にメロディをつけた。実は、つくったのはずいぶん前のこと。風博士初期の頃。マスタリングで少しラフな感じをだしてもらった。

7.粋中散歩
これまた風博士初期の曲。 作詞は友人の中野修二。彼は今は東京でバーテンダーをしている。修二の書く詞はイメージが豊穣で、夜、夢と現の合間を散歩するような気分で書いた。実際、修二とは何度も夜中に京都の街中を散歩をした。中盤の間奏のジャジーな雰囲気と、縦笛(ピンク)のリフがお気に入り。

8.サムシングオブミュージック
日本語と英語の違いはあるが、アルバムのタイトル曲。この曲も昔書いた。タイトルの意味は、直訳すれば、「音楽のようなもの」だが、なにかぼんやりした、音楽そのものじゃなくて、音楽的な、何か、のような意味でつけた。たとえば、生活は音楽的でありたい、とか、そういう感じの。しかし、ネイティブに言わせると変な英語らしい。でも気に入っている。ズバリ、求婚ソング。

9.intermission 夜
夜になんとなくつくったインスト。なんとなくとは言っても、今作ではインストを入れようと当初から考えていたから、その上でのなんとなく。ベースとなるギターのリフを録って、回りに小さな楽器をたくさん置いて、手当たり次第に演奏しながら、作っていった。ボヨヨーン、と鳴っているのは口琴。

10.同じ夕暮れ
京都のアコースティックトリオ水瓶のギター&ボーカルである関口哲也(助手くん、転じてJOSH)とのコラボレーション作。関口と共作することにより、実に聴きやすく、キャッチーな一曲に仕上った。メロも詞も、手探りをしながら、まさに共に作った感のある一曲。自分でも新しい面をみた気がした。JOSHとは今後もコラボレートするZeyy!!(by HAXY)

11.風のタペストリー
シンプルでいい曲を書こうと思ってつくった。

12.プカプカ
夜のパーティで歌う曲をと、坂口安吾の短編「風博士」をモチーフに、それを凄まじく逸脱してつくった。ポポポ、と歌っているのは、小説中で風博士がPOPOPO!!と叫んで風となるから。静かな夜に、ぼーっとしてたら風になってしまったという曲。

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